オアハカ Oaxaca です。
今回の旅でテマスカル Temazcal を体験してきました。
私はオアハカ Oaxaca で
- 普段体験できないこと
- メキシコでしかできないこと
- 伝統的文化に触れることができること
上記を体験できることを探していて、テマスカル Temazcal というものを知りました。
テマスカル Temazcal 、ご存知ですか?
500年以上も前からあり、当時は宗教的・儀式的であった伝統的なサウナでだそうです。
テマスカル Temazcal というのは先住民族のナワトル語の Temazcali が由来で、
「テマス」=蒸気、「カル」=家
「蒸気の家」という意味だそうです。
この時点で興味深々!サウナ大好き。すぐさま予約し体験してきました。
調べたところによると、オアハカ Oaxaca にはテマスカル Temazcalが体験できるところがたくさんあるのですが、その中でも
- 伝統的な本気のテマスカル(儀式的要素の強いもの)
- リラクゼーションを目的としたテマスカル(スパ的)
に分類できるそう。
本当は、せっかくなので伝統的なテマスカル Temazcal を体験してみたかったのですが、今回は初めてということで、スパ的な要素を持ち合わせた、ソフトな(?)テマスカル Temazcal に行ってきました。
ちなみに、現地の方曰く、本気のテマスカル Temazcal は、初心者にははあまりにも儀式的すぎてハードルが高く、たぶんビックリしてしまうそうです。
本気のテマスカル Temazcal に関しては記事の後半に。
テマスカル temazcal とは?
テマスカル temazcal とは何か???というと…
「サウナ」の一言で片付けられるほど単純なものではないようです。
もう少し詳しく説明すると、
という感じです。(熱々の石はありますが、テマスカル temazcalの中には火はありません)
テマスカル temazcal の中は母親の胎内と同じで、中にいる間、身体が浄化され完全に無垢の状態になるらしいです。
テマスカル temazcal の中で、スチーム状態で瞑想し自分と向き合う時間をもち、終わって外に出てくるときには、
「人間が子宮から出てくる = 新しく生まれ変わる」
というイメージで、心身ともリフレッシュできるとのこと。
デトックス・メディテーション目的で、近年アメリカからの旅行者に人気があるそうです。
予約について
テマスカル Temazcal の情報がなかなか収集できなくて苦戦しましたが、Temazcal Mariana (おそらくこれが屋号?)というスパを発見。
ホームページよりコンタクトをとって予約しました。(→ HP)
メッセージを送ると、数時間後に返信あり。迅速かつすごく丁寧な返信で、安心。
コース
Temazcal Mariana さんでは、完全プライベートな空間で施術を受けることができ、他のお客さんと顔を合わせることはありません。
そして、一度の施術は最大2名までです。
上記のコースが基本となっていますが、時間配分などのアレンジは可能だそうです。
そして、マッサージは不要な方は、テマスカル temazcal のみでもOK。
値段
1人で施術を受けるよりも2人で受けるほうが、割引があり1人あたりの料金が安くなります。
上記の、テマスカル(スチーム)45分 + マッサージ60分 のコースだと
1人の場合 1500ペソ(当時のレートで約10612円)/1人
2人の場合 2500ペソ(当時のレートで約17687円)/2人
※テマスカル temazcal のみのコースは800ペソ(当時のレートで約5659円)/1人 でした。
どうやらその後、値上がりしてしまったらしく、新しい価格は下記のようです↓
1人の場合 1700ペソ(当時のレートで約12027円)/1人
2人の場合 3000ペソ(当時のレートで約21224円)/2人
テマスカルのみのコース 900ペソ(当時のレートで約6367円)/人
支払いは現金のみです。
「オアハカ Oaxaca に着いたら、前日までに、先にデポジットとして500ペソ(当時のレートで約3537円)をホテルのレセプションに支払いに来てください」とメールに書かれてあったのですが、私の場合、予約日の前日の夜中にオアハカ Oaxaca 到着だったので、物理的に不可能ということで、デポジットは免除して下さいました。
臨機応変に応じてくださるのでありがたい。
体験記
私がお邪魔したテマスカル、Temazcal Mariana さんは、雰囲気がタイの一軒家スパのようで、広い敷地に邸宅、という感じでした。
場所はオアハカ Oaxaca の郊外にあり、中心地セントロから車で20分ほど行ったところです。
行き方
先ほど述べたように、テマスカルのお宅?施設?は、オアハカ Oaxaca 郊外にあるので、まずはTemazcal Marianaの出張所?が併設されてある、ホテル Casa de las Bugambilias B&B(→ HP) まで行きます。
このホテルはオアハカ Oaxaca のセントロにあるので、アクセスは難しくありません。
観光で行く場合、ほとんどの人がセントロのホテルを予約すると思いますが、セントロの中心となるソカロから徒歩10分、そしてオアハカ Oaxaca の一番の見どころと言っても過言ではない、サント・ドミンゴ・デ・グスマン教会から徒歩3分の好立地です。
こちらのピンクの建物です。見つけやすい!
ホテルの入り口はこんな感じです。
テマスカル temazcal の看板も出てます。
中に入り、ホテルのレセプションに声をかけると、予約時にメールでやりとりしていた方が奥から出てきてくださり、少々世間話。
こちらで金額の支払いを済ませます。
そして待機してくれていたドライバーさんに連れられ、いよいよ郊外にあるTemazcal Mariana へ。
こんな車です。ちゃんとしてる。(失礼!)
お客さんを乗せててもお構い無しで、音楽ガンガンにかけてたのでちょっとびっくりしました。
初メキシコ Mexico だったのでかなり驚きましたが、その後どの車に乗っても同じ調子で音楽ガンガンだったので、メキシコ Mexico ではそれが普通なんですね。なるほど。
スパ
オアハカ Oaxaca 中心地から北へ。どんどん住宅街へと向かうこと約20分、無事到着しました。
門構え、富裕層のお宅?という感じ。住宅地にあります。
この門をくぐると、緑が中庭いっぱいに広がってます。天気が良いので気持ちが良い。
まず、女性が出迎えてくれ、挨拶を終えると早々に説明が書かれた紙を渡され、目を通します。(英語なので読むのに時間がかかりました…)
A4サイズにみっちり書かれています。
読み終えると、一切の雑談もすることなく、ささーっと別棟へ案内されます。
ちょっと寂しい気もしましたが、案内してくれた女性が英語が得意じゃないだけみたいでした。
面倒くさがられてるわけじゃないということがわかって安心。ほ。
着替え
さっそく着替えです。
裸になり、バスローブのようなものを着用。
アンダーウエアは着用したままでもいいし脱いでもいいし、どっちでもOK。ただし、紙ショーツなどはありません。
着替えルーム & テマスカル temazcal の建物です。
この画像の建物の左端にわずかに写っている白い建物がバスルームの棟。
バスルームって言うから、てっきりシャワーもあるのかと思ったらトイレだけでした。
そして、着替えスペースはこんな感じです。
かわいい小部屋です。天井にキラキラたくさん付いてます。
この木の宝箱みたいなのに、脱いだ服やら荷物やら貴重品も、全部入れます。
わたしの荷物は無事でしたが、心配な方はスタッフに相談してみてください。
この宝箱(荷物入れ)の横にあるキャンドル置き?は、メキシコ的なんでしょうかね?よくわかりませんが、かわいい。
鏡もあります。施術後、一応身支度を整えられます。
終わったら水分補給に水をガブ飲みしましょう。
テマスカル temazcal に入る前も、水分入れてから挑みましょう。
メスカルも置いてくれています。
わたしはテマスカル temazcal やマッサージの前に飲んだら血流回って具合が悪くなりそうだと思ったので、終わってから飲みました。
強烈な薬品みたいな味で、びっくり。
着替えスペースの奥がマッサージルームです。
そしてそのさらに右手奥にはテマスカル temazcal の設備があります。
テマスカル
テマスカル temazcal の入り口です。
中腰どころか、四つん這いにならないと入れません。
Temazcal Mariana さんでは、建物の中に併設されてる感じですが、ほかのところでは、かまくらみたいな感じの屋外テマスカル temazcal もあるようです。
内部はこんな感じ。
ハイハイしながら奥のクッションまで行きます。
体感的ですが、1m × 1m 、天井の高さは1m未満くらい? てところでしょうか。
花びらで優雅な雰囲気を演出してくれてます。日本のTHE・サウナとは全く異なる雰囲気です。
テマスカル temazcal 中は数分に一度、焼石にハーブで煮だした水をかけて蒸発させ、温度を上げます(50℃くらい)。
手前のハーブの束は、レモングラス、ユーカリ、ローズマリー、カモミールなど。
それでは、テマスカル temazcal 開始です。
テマスカルの流れ
はじめに、簡単な流れです
①中に入る
②ヒーラーにハーブで叩かれる(浄化の儀式その1)
③静かに瞑想する
④ハーブで煮出した水を身体にかけられる(浄化の儀式その2)
⑤テマスカルから出て、汗が引くのを待つ(小休憩)
⑥マッサージ
では、詳しく説明していきます。
まず、テマスカル temazcal の最中は基本的に暗く、小さなキャンドルがひとつだけ。そして扉を少しだけ開け、酸素と隙間の光が少し入るようにして視界を確保。
奥のクッションに座ります。脚をのばしても良いしあぐらをかいてもOK。
テマスカル temazcal の中ではヒーラー(シャーマン的な女性)が一緒に入ってくれて、ずっとそばに居てくれます。
最初の10分くらい、ひたすらハーブで身体全体を叩かれます。叩くというかちょんちょんと触れる感じ。
アステカの神話によると、ハーブが負のエネルギーを吸い取ってくれるそうです。さらに、リラックス、防腐、抗菌作用もあるそう。
ヒーラーは叩きながらずーっと鼻歌を唄っています。これがなんだか癒されます(癒しの鼻歌だけど、なんかまじない唱えてるみたいにも聞こえる)。
これが「浄化の儀式」だそうです。
さらに、ヒーラーは頭からタオルを被っているのですが(たぶん暑さを緩和させるため。わたしも途中で「少し暑い」と言ったらタオルを被ることを勧められた)、暗くてよく見えないから影が魔女みたいに見えます。
儀式的な雰囲気めっちゃ出てます。
頭やデコルテ・肩など、ハーブが顔の近くに来たら、ふわんといい香りが漂い、リラックス効果が感じられました。
この儀式が終了すると、この負を吸収したハーブを焼き石の上に置き、上から水をかけることによって負のエネルギーが死滅するとのこと。
ヒーラーはかなり頻繁に「大丈夫?」「暑くない?」など声をかけてくれます。
体勢は座っててもいいし、寝転んでてもOK(わたしは途中から寝転びました)。
そろそろ出たいな~と思ったら声をかけます。
私はまだまだ入っていたかったのですが、マッサージの時間がなくなるから、という事で十分に温まっていない状態でテマスカル temazcal を出ました。
サウナに慣れている人は、ちょっと物足りないかもです。
出る前にテマスカル temazcal の中でバスタオルを脱ぎ、素っ裸になり、ヒーラーにハーブで煮出した水をかけられます。
この水もまた体を浄化してくれる、ということです。浄化の儀式その2です。
50℃ほどのテマスカル temazcal の中に置いてあった水なので、ぬるいです。
薄暗いというかほぼ真っ暗なので、素っ裸でも恥ずかしくありません(影しか見えてない状態)。
右肩から一回
左肩から一回
そして、頭から二回。
頭は、かけても良いかどうか聞いてくれます。断ってもOK。私はせっかくなので、かけてもらいました。
バスローブの下にアンダーウエアを着用している人は、ここでビシャビシャになりそうですね。素っ裸に抵抗がある人は下着ではなく水着のほうがよいかもです。
マッサージ
テマスカル temazcal が終わったら、マッサージです。
さっき「ほぼ真っ暗なので素っ裸でも恥ずかしくない!」と書きましたが、テマスカル temazcal から出て、マッサージのマットレスまで移動するときは素っ裸で少し恥ずかしい。(7歩くらい)
そのまま寝転ぶと、ようやく薄手のシーツのようなものをかけてくれます。
汗が引くまでしばし放置。
寝転んで10~15分くらい小休憩。汗が引き、脈が落ち着くのをぼーっと待ち続ける。
その後、はじめに出迎えてくださったスタッフがマッサージをしてくれました。
オイルマッサージです。
が、これも伝統的なマッサージとのこと。(ほんとか?)
はじめにレモンのアロマをダイレクトに嗅がされます(レモングラスじゃなく、レモンらしい)。
〈うつぶせ〉 背中→脚 〈上向き〉 脚→首→肩→手
上記の順にマッサージしてくれます。
日本だったら、やる気あるんか?というくらい弱いけど、癒し目的なのでこんなもんなのかもしれません。
マッサージという感覚で受けたら物足りないですが、テマスカル temazcal のあとに身体を休ませるという目的だと考えると納得。
施術後
終わったら着替えです。
儀式その2でかけられたお水のハーブが身体にいっぱいへばり付いてます。
シャワー浴びたい。髪もボサボサです。汗かいてそのままなので、風邪ひかないか心配です。
温かいお茶とメスカルを頂きました。
行きに送迎してくださったドライバーさんがまた迎えに来てくれています。
再びCasa de las Bugambilias B&B まで送ってもらい、終了です。
とりあえずホテルに帰ってシャワーします。
キャンセルについて
キャンセルは予約日時の24時間前までなら無料だそうです。
24時間をきってのキャンセルや、無断キャンセルはデポジットの500ペソ(当時のレートで約3500円)がキャンセル料としてかかるようなので要注意。
感想
個人的にはテマスカル temazcal 、好きです。
基本的にサウナなどで汗をかくのが好きですし、暗闇でヒーラーの方が鼻歌うたって儀式してくれているのが何というかミステリアス?神秘的?で、かなり非日常で的した。
もしメキシコ mexicoに住んでたら定期的に訪れたいですし、次回メキシコ Mexico に来るときも必ず受けようと思いました。
ただ、マッサージは不要かも。
伝統的なテマスカル
現地の方に聞くところによると、昔ながらの伝統的なテマスカル temazcal はこんなスパ的な要素はなく、10人くらいで入って、みんなで歌ったりするらしいです(そういえば、Temazcal Mariana さんで渡された説明書きにも、「一緒に歌ってもOK」とかなんとか書いてありました)。
焼き石は「おばあちゃん」と呼ばれ、石に水をかけるときにみんなで掛け声をしたりするらしいです。
そして現地の人が利用する伝統的なテマスカル temazcal は、激安もしくは無料で、寄付で成り立っているところがほとんどだそうです。
テマスカル temazcal はあくまでも『儀式』なので、それでお金をとり儲けようなんていう邪心はダメ!という考えだそうです。
いつか伝統的なテマスカル temazcal にも行ってみたいと思います。
以上、テマスカル temazcal 体験リポートでした。